エアコンの内部クリーンとお掃除機能ってどう違うの?実は全く違う機能です。
目次

この機能なんだろう・・・内部クリーンってどんな機能?
家のエアコンを冷房や暖房で使った後、スイッチをOFFにしたはずなのに、なぜかエアコンから稼働音がしばらく消えず、エアコンから風が出ている気がする。
そんなことはありませんか?
これは、エアコンの内部クリーン機能が働いている証拠です。
ためしにリモコンを確認してみて下さい。
きっと「内部クリーン」や「内部乾燥」といったボタンが付いているはずです。
今まで気にしたことのなかった方にとっては、なんでこんなボタンがあるの?という感じかもしれませんね。
内部クリーン機能というのは、冷暖房や除湿運転をしたエアコンの内部を乾燥させることにより、カビの発生を抑える機能です。
たとえ10分でも、エアコンを冷暖房で使用すると、エアコンは、冷たい(温かい)風を作り出すために、内部で熱交換器を働かせます。
その際、どうしても熱交換器やファンの周りに水分が発生し、内部の湿気が高くなるのです。
高温多湿、と言えばカビの大好きな環境ですよね。
つまり、エアコンの内部はカビが発生・増殖しやすい場所なのです。
エアコンの電源を切ると、熱交換器やファンが止まり、中の空気も循環しなくなるので、ますますカビにとっては好都合なわけです。
内部クリーン機能は、エアコンの電源をOFFにしたあと、まず送風運転を行って湿った空気を外へ出し、その後暖房運転を行って熱交換器やファンについた水滴を蒸発させてくれます。
これにより、カビが発生しにくい環境を作り出してくれるのです。
内部クリーンとお掃除機能は違うの?
さて、ここでふと疑問に思った方もいるでしょう。
最近のエアコンの上位機種には大抵ついている「お掃除機能」と「内部クリーン機能」って違うものなのでしょうか。
実は、エアコンのお掃除機能と内部クリーン機能は全く違うものです。
エアコンのお掃除機能というのは、フィルターや熱交換器についたホコリやゴミを取るのが目的の機能です。
カビの発生を抑えるという機能はありません。
お掃除機能とは、エアコンのフィルターに小さな掃除機がついているようなものだと考えて下さい。
エアコンのフィルターは、部屋の空気を内部に取り込む際、一緒に吸い込んだホコリやゴミなどをキャッチして、奥まで入らないようにするものです。
ですから、エアコン運転中はひっきりなしにそこにゴミやホコリが引っ掛かります。
このゴミやホコリを運転終了後、小さな掃除機が吸い取ってくれ、集めたゴミは、内部にセットされたゴミ箱か、室外機を通して外へ廃棄してくれるのです。
フィルターにゴミやホコリが溜まってしまうと、空気が内部に取り込みにくくなり、稼働効率が悪くなり、電気代も余計にかかってしまいます。
ですから、フィルターの定期的な掃除は省エネ運転のためにも必須なのですが、この掃除の回数を減らしてくれるのがお掃除機能つきエアコンの最大のメリットになります。
内部クリーン機能を使う時の注意点(デメリットなど)
さて、内部クリーン機能とお掃除機能の違いを理解いただけたでしょうか?
では、最後に内部クリーン機能を使用する時の注意点について説明します。
- 内部クリーン運転中は窓を開ける。
オフシーズンでしばらく使っていなかったエアコンの内部クリーン運転を行う際や、部屋の中に臭いの元になるものが多い時(例えば食べ物やペットなど)は、部屋の窓を開け、換気を行って下さい。
エアコン内部から一時的に臭いが発生する、部屋の臭いがひどくなってしまうなどの場合があります。- 部屋の温度が一時的に上昇する。
内部クリーン運転は、エアコン内部を乾燥させるため、一時的に暖房を行います。
これにより部屋の温度が若干上がりますので、嫌な方はその部屋を出るか、外出中にクリーン機能を使うようにしましょう。
内部クリーン運転は通常自動で行われるため、好きな時間に行いたい場合は、手動に切り替えることができます。
切り替え方はエアコンの機種によって違うので、取り扱い説明書やメーカーのホームページを参考にして下さい。- 一度発生したカビを除去することや、殺菌効果はない。
内部クリーン機能は、エアコン内のカビの発生を抑えますが、発生してしまったカビを除去することはできません。
また、殺菌効果もありません。
もしエアコンを運転中に、エアコンから臭いがするようなら、すでにカビが内部に発生している可能性が高いので、エアコン内部を洗浄するか、ひどい場合は買い替えを検討した方がよいでしょう。